イチョウを剪定する機会があった。すると、こんなもの。
上に伸びた枝の脇の辺りから、地面に向かって、下向きに伸びている。形からして、「垂れている」という感じ。古い年代もののイチョウに出ることがあるもので「垂乳根イチョウ」と言ったり、「乳」英語でも「chi-chi」と言うらしい。
植物は動物よりも身体の個々の細胞、部分がフレキシブルというか、いろんな部位に変わることのできる可能性が一般的に高いと考えられる。
根は必ず植物体の下、土の中にあると思うのは人間の勝手な思い込みで、そうでなくて、「根」水分を得る部分を土の上に出したり、別の植物の上(樹上に)出したりする。
そういうのを「気根」という。しかし、イチョウのこれはどうも、「気根」ではないらしい。何?
「担根体」(たんこんたい)と言うもののようです。なぜなら、この部位から「根」が必ずしも出るのではなく、「枝」がでたりと、一様でないのが理由です。
イチョウは「生きた化石」。その仲間は1億5000年前の「ジュラ紀」に全盛期を迎えたと言われている。大きな恐竜がのそのそと辺りを跋扈していた時代。それから気の遠くなる時間を越えて現在に至る。
普通にその黄葉の姿が美しく、荘厳ささえ漂わせているイチョウ。そのうえchi-chiなんて、チャーミングなものをひっつけていて、太古の昔から連綿と続いているなんて、おまけに「ギンナン」ですか、。
★イチョウ(イチョウ科イチョウ属) Gingko Biloba 原産地 中国

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