2019-05-22

「ふえろう村」のノアザミ


 パチパチと目に飛び込む深い赤紫の花。針のような「筒状花」が特徴的なノアザミ。ギリギリとした深い切れ込みと刺を持った緑の葉。明るい畑の土手や田んぼの畔に5月ごろから秋まで咲いている


その赤紫の花色が、野草とは思えない美しさ。



 農業の研修をさせてもらった「ふえろう村塾」の畑の土手に春からいつもたくさん咲いていた。そのノアザミを緑の花瓶に入れて飾ってみた。これが、「野の花」とは思えない、美しさ。

 その時、将来、花を扱う仕事をするなんて想像もしない。でも、今では「野菜」とか「花」とか、そんな区分けあんまりたいして意味ないな、と感じている。どちらも「植物」で十分。


 初めて実際の「農業」を体験したというか、実習として研修させてもらった場所が兵庫県小野市にある「ふえろう村塾」。集団で豚やニワトリを飼い、有機農業に取り組んでいる。
 もともと、「有機農業」のことをよく知ってたわけではなく、実習先を探していた時に、たまたまそこが「無農薬」で「有機質肥料」を使う、そういう農業をしていた。結果的には「有機農業」を学べてとても幸運だった。そうでもなければ、「有機農業」を改めて試みることもなかったから。

 食事がおいしかった。食事は農場のみんなが順番に担当した。農場で育て、加工した牛肉、豚肉、卵をふんだんに使い、野菜は畑に新鮮なものがある。おまけに同じ時期に「中華料理店」をしていた家族も参加。ますます、食事が魅力的に。
 集団で生活していて、明るく開放的なところと、気兼ねしなくていいい条件。ここでお世話になることにした。「10回、いやになるまで頑張ろう」と決意。結局、一度も嫌になることなく、3年近くお世話になった。

 働く中でいろんな人に出会った。「学生運動」のようなもの(ようなもの、と言っていいのかわからないが、)の最後の世代の人たちに出会う。そして、社会運動と、。障害のある若者や、行き場のない人たちも。野菜をつくること家畜の世話をすること、「堆肥」をつくること。そして、そういう人たちとの出会い。濃い、なかなか他ではできない、重い、
いい経験をさせてもらった。

 もしかすると、その後行くことになったグァテマラよりもある意味、衝撃的でサバイバルな体験だったのかもしれない。

 アザミの美しさに触発されて、青色が魅力的だった「ヤグルマギク」の「タネ」をまいて育てようと考えた。しかし、失敗。ほとんど育たなかった。地面にタネを直接まいて、十分なかん水もせず、発芽して育つものと思っていた。その当時、植物を育てることの何とお粗末なことか、。花を育てる為の「育苗」という概念がなかった。


★ノアザミ(キク科)Circium japonicum  原産地 日本

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